塩原良和

2010/7/4by tuno
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塩原良和(しおばら よしかず)

<プロフィール>
 自分の特徴を一言で表すとするなら「ふつう」だと思います。東京のベッドタウンと呼ばれる何の変哲もない住宅地で育って、ごく普通に学校に進んで大人になった、「ふつう」の人。けれども面白いことに、僕の周囲にはいつも「ふつうじゃない」才能や感覚や信念をもった人がたくさんいたように思います。そういう人々に囲まれていると、「ふつう」であることも、実は個性のひとつだということになるのでしょう。

<ひとこと>
僕はごく平凡な芸術的感性の持ち主で、センスの良い場所にいるのは苦手です。なので三田の家もきっと性に合わないだろうと思っていたのですが、実際に訪れてみるとそこは変に気取ったところがなく、とてもシンプルで快適な空間でした。

僕はいつもせかせかと動いていて、ひとつのところに留まり続けるのが苦手です。でも、ひとつの場所に留まる術を知ることは、現代を生きるうえで必須のことだと思います。立ち止まったことのある人ならわかると思うのですが、立ち止まることは、実はとても勇気のいることです。でも素早く動く力と同様、留まり続ける強さというのも、この世界を生きるために不可欠な要素です。三田の家のようなスローな空間は、僕たちがそのようなことを学ぶのに適していると思います。

素早く動いていたときには見えなかったものが、留まることによって見えてきます。それは、そこに居続ける人々や、自分と違う方向に動いてすれ違っていた人々の「顔」です。その人の顔をまっすぐ見つめることができたとき、初めて、その人と対話をする条件が整うのでしょう。

研究者としても教師としても、「居場所をもつ」ということは僕にとってひとつの挑戦です。急速に移ろいゆく社会のなかで、あえて留まり続けることがもたらす可能性とは何か、学生たちとともに学んでいけたらと思っています。

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(2007/10/01 by 増)